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1723




OTTONE,RE DI GERMANIA

HWV15
オペラ イタリア語
初演:1723年1月12日、ロンドン、ヘイマーケット国王劇場
台本:ニコラ・フランチェスコ・ハイム

 《オットーネ》は、続く数年間のヘンデルのオペラ創作の絶頂期を先駆ける作品です。奸智と陰謀と裏切りという人間臭い事件に国王オットーネが直面し苦悩しつつ解決していく人間ドラマで、各場面での感情描写が丁寧で、かつ三つの幕それぞれ物語に起伏があるので、ダレることがありません。
 ヘンデルは既に前年の1722年の夏に総譜を完成させていました(この年、ヘンデルは新作オペラを一つも発表していません)。しかしそれから初演までの間かなり改変を加え推敲していたようです。
 この作品で、後々ヘンデルのオペラを支えていく主用歌手の一人、ソプラノのクッツォーニがロンドンデビューを飾ります。テオファーネ役で大きな評判を取ったクッツォーニでしたが、リハーサルでは一悶着あったようで、マナリングは有名なエピソードを残しています。
 ある日《オットーネ》のリハーサルをしていた時、クッツォーニは《オットーネ》第1幕のアリア〈偽りの肖像〉を歌うことを拒否。これに対してヘンデルは、彼女の高々と抱き抱えると、こう言ったのです。「ああマダム、あなたが正真正銘の魔女であることは良く知っている。しかし、私が悪魔の頭バアルゼブブであることを思い知らせてやる!」。巨漢のヘンデルが彼女を窓から放り出そうとするに至って、クッツォーニも態度を改めたそうです。ヘンデルの性格を知るには興味深いエピソードです。
 クッツォーニが〈偽りの肖像〉を拒否した理由は、様々に推測されていますが、ヴェネツィアから来たばかりのクッツォーニが、既にロンドンで独自の境地に達していたヘンデルの音楽にある種の抵抗を感じた可能性もありそうに思われます。

Minter,Saffer,Dean,Gondek,Poken,Spence
Freiburger Barockorchester
McGegan
Gottingen,9-12 June 1992
HARMONIA MUNDI FRANCE HMC 907073.75

Bowman,McFadden,smith,Visse,George,Denley
The King's Consort
King
27 January-3 February 1993
HYPERION CDA 66751/3

東京での来日公演と同時期の録音。


FLAVIO,RE DE'LANGOBARDI

HWV16
オペラ イタリア語
初演:1723年5月14日、ヘイマーケット国王劇場
台本:ニコラ・フランチェスコ・ハイム

 

Tim Mead, Iestyn Davies, Rosemary Joshua, Hilary Summers, Renata Pokupić, Thomas Walker, Andrew Foster-Williams
Early Opera Company
Christian Curnyn
London, 8-12 February 2010
CHANDOS CHAN 0773(2)

Jeffrey Gall, Derek Lee Ragin, Lena Lootens, Bernarda Fink, Christina Högmann, Gianpaolo Fagotto, Ulrich Messthaler
Ensemble 415
René Jacobs
Innsbruck, October 1989
HARMONIA MUNDI FRANCE HMC 901312.13




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Appendix 1 Appendix 2 Appendix 3


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