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HANDEL
1705


 1703年の夏、18歳のヘンデルは故郷ハレを去りハンブルクに移ります。ハンブルクは北ドイツの重要な貿易都市として栄え、北のヴェネツィアと謳われました。ハンブルクではオペラも盛んでした。ゲンゼマルクト(鵞鳥市場)劇場のオーケストラで、ヘンデルはヴァイオリンや通奏低音のチェンバロ奏者(実際は指揮者並の仕事です)として働き始めます。


ALMIRA

HWV1
初演:1705年1月8日,ハンブルク,ゲンゼマルクト
台本:フリードリヒ・クリスティアン・フォイキング Fridrich Christian Feuking

 《アルミーラ》は、ヘンデルがはじめて作曲したオペラです。
 当時ヘンデルはゲンゼマルクトのオペラハウスでヴァイオリニストを勤めていました。劇場の監督であったラインハルト・カイザーが彼に目をつけ、自分が作曲するはずだった台本をヘンデルに譲ったようです。
 当時のハンブルクのオペラは、イタリア語の台本をドイツ語に訳したものを使っていますが、アリアはイタリア語の方が好まれれたためイタリア語のままの場合が多いですし、一方追加のアリアはドイツ語でつくられましたので、独伊両語が交錯しています。
 器楽合奏の扱いは既にヘンデルらしいですが、歌はまだ本場イタリアのスタイルを見よう見真似というところです。それでも、二十歳を目前にしたヘンデルが豊かな才能を持っていたことは、この作品から十分伝わってくることでしょう。
 公演は好評に迎えられ、20回の上演があったそうです。

Ann Monoyios, Patricia Rozario, Linda Gerrard, David Thomas, Douglas Nasrawi, Jamie MacDougall, Olaf Haye, Christian Elsner
Fiori Musicali
Andrew Lawrence-King
Bremen, 2-8 July 1994
CPO 999 275-2


NERO

HWV2
初演:1705年2月25日,ハンブルク,ゲンゼマルクト劇場
台本:フリードリヒ・クリスティアン・フォイキング Fridrich Christian Feuking

 ヘンデルの二番目のオペラ《ネロ》は3公演が上演されました。楽譜は紛失してしまいました。


参考CD

The Parley of Instruments
Peter Holman
3-5 December 1997
hyperion CDA 67053

 組曲 ト短調 HWV453 は、鍵盤楽器のための曲として伝わっています。この曲はハンブルク時代に作曲されたものと考えられており、さらに曲の特徴から、元々は《ネロ》の序曲だったのではないかという推測もあります。ここではオーケストラに編曲され演奏されています。




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Appendix 1 Appendix 2 Appendix 3


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