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なお、第1幕のアリドーロの差し替えアリアを取り入れている音楽設計図 はこちら。

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ヘンデル エジプトのジューリオ・チェーザレ 対訳付き音楽設計図完成。
主な追加アリアなどや楽曲解説は追って。

ヘンデル シッラ あらすじ付き音楽設計図

ヘンデル ジョシュア/ヨシュア 対訳付き音楽設計図

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ヘンデル ソロモン 対訳付き音楽設計図 (楽曲解説は後日)

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この mainmenu の下の方に書いていた、アルトゥール・ロジンスキーが指揮したヴァーグナーのディ・ヴァルキューレ第3幕の録音、改めて顛末を書くと、正しくは米COLUMBIAが1945年5月15,18,22日に録音した商業録音であるはずが、2017年にSONY CLASSICAL から発売されたニューヨークフィルハーモニックの創設175周年記念65CD箱の中では、間違ってその半年後の1945年11月25日のニューヨークフィルハーモニックの演奏会の放送中継録音が収録されていたというもの。指揮者もオーケストラも、歌手も端役までまったく同じなので取り違えてしまったのだろうが、しかしライヴ録音は大きなカットが入り50分強、途中客席からの咳なども含まれ、終演後には盛大な拍手も含まれるという、冷静になれば当時の商業録音ではありえない内容、製作時に気付いて当然。SONYも迂闊である。
さてこの春、やはりSONY CLASSICALから、ロジンスキーがニューヨーク・フィルハーモニックを指揮した米COLUMBIA録音集16CD箱が発売され、その中にディ・ヴァルキューレ第3幕が収録されていた。実際に耳にしてみないと分からないので、2か月ほどたってようやく入手したCDを早速聞いてみたところ…、 今回は間違いなく1945年5月15,18,22日の商業録音、カットもなく拍手もない。SONYは取り違えに気付いたようだ。
しかも1945年にしてはかなり音が良い。この商業録音は2001年にSONYから許可を得た RETROSPECTIVE RECORDINGS というレーベルが発売したことがあったのだが、今回の方がずっと音が生々しい。金属原盤が残っていたのだろうか。
結果的に、ロジンスキーの指揮したディ・ヴァルキューレ第3幕が、商業録音とライヴ録音の2種、SONYから発売されるという珍しい事態になった。

これはヘンデリアンには素晴らしいニュース。とはいえ対象はもう2年も前に作られたものだけれど。

ヘンデルに忠実に従ったプリマドンナとして知られる、アンナ・マリア・ストラーダ(・デル・ポー)、1729年暮れから1737年1月までロンドンでヘンデルの様々な作品に出演した。
しかしその他の情報はだいぶ乏しく、1720/21年のカーニヴァルシーズン、ヴェネツィアでヴィヴァルディの試練の中の真実の初演でロザーネを歌ったとか、断片的なものばかり。私の知る限りどの本でも生没年は不明。出身はベルガモと推測されており、没地も同じだと書かれていることが多い。
先日、彼女について検索していたら、偶然、ストラーダについての論文のPDFファイルが見つかった。著者は ユディト・ジョヴァール Judit Zsovár。彼女はソプラノかつ音楽学者で、現在はオーストリア科学アカデミーに所属している模様。
これはリスト音楽大学の博士号論文らしく、318ページの英文。リスト音楽大学のサイトの文書庫からダウンロードできる。さらに8ページの骨子も。
生没年が分かっただけでも大きな進歩だ。1775年7月20日にナポリで亡くなっていて、教会の記録に72歳とあるので、1703年(ベルガモの)生まれと推定された。
ありがたいことに平易な英語で書かれているので、318ページ+8ページ、じっくり読んでみたい。

1965年9月、10月、NHKスラブ歌劇団が東京と大阪で公演を行い、大評判となった。ことに初来日したロヴロ・フォン・マタチッチの指揮するボリス・ゴドゥノフは、ボリス役のミロスラヴ・チャンガロヴィチの圧巻の歌と共に今だ語り草になっている。
このボリスのライヴ録音は2016年秋に ALTUS からCDになった。しかし同じ年の2月5日にNHK-FMがこのボリスを放送していたので、私はすぐにはCDを買わなかった。
CDが発売されてすぐHMVのサイトにレビューが寄せられたのだが、それを見て私はたまげてしまった。
> 「ボリスの死」で終わる
> 白痴の唄ではなくボリスの死で終る
いやいや、この時のボリスは当時から、ボリスの死で終わるのではなく、白痴の嘆きで終わることが話題になっていた。それは公演を知らない私(公演は私の生まれる前)ですら伝え知っていたほどだ。
実際、スラブ歌劇のパンフレットに掲載されている堀内敬三によるあらすじには『ひとり残った白痴は、第4幕第1場と同じく“[…]みんな泣け、ロシアの飢えた人々よ”と寂しく歌って幕になる。』と書かれている。間違いない。
ボリスは長らくリムスキー=コルサコフ編曲版で上演されていたが、彼は第4幕第1場の聖ワシーリー寺院の前の広場を採用せず、本来第3場(幕切れ)だったクロームイ郊外の森の空き地を冒頭に回し、第2場のクレムリン内の会議場、つまりボリスの死で幕切れにした。後にR-Mの弟子のイッポリトフ=イワノフが聖ワシーリー寺院の前の広場を復活させているものの、主流はR-M版のままだった。
スラブ歌劇公演では、第4幕第1場が聖ワシーリー寺院の前の広場、第2場がクレムリン内の会議場(ボリスの死)、第3場がクロームイ郊外の森の空き地 で上演された。2016年2月のFM放送もこの通り。
しかしCDを聞いたところが、そこではR-M版と同じくクロームイ郊外の森の空き地、クレムリン内の会議場(ボリスの死)、で終わり。つまり、聖ワシーリー寺院の前の広場が丸々抜けて、かつ順番が入れ替わっている。
前述の堀内敬三によるあらすじはCDのブックレットに再録されているのだが、第4幕の展開はトラックごとの場面説明と合っていない。購入者も含め、誰も不思議に思わなかったのだろうか。
CDの収録時間にはかなり余裕があるのでCD制作時に手を加えたとは思えず、つまりNHKから提供された音源の段階で削除&入替えがされていたのだろう(過去に短縮されたかたちで放送があったという)。
しかしそうであってもこのCDが不完全収録の欠陥品であることには変わりがない。堀内のあらすじを入手した時点でおかしいと気付くべきだったろう。
そんなわけでこのCDはまことに残念な製品となってしまった。FM放送を録音しておいた私はそっちで楽しめば済むが、日本オペラ史に名を残す伝説の公演が歪められた形で世に広まってしまったのは、残念では済まされないことだと思う。

今年の春に、ニューヨークフィルハーモニックの創設175周年を祝って SONY CLASSICAL から65CDのセットが発売された。タワーレコードの販売ページ
残念なことにあまり初出音源(とくにライヴ録音の)が少なく、それでいて高額。半年待ってようやくちょっと安い値段で購入できた。
棟梁のお目当ては、アルトゥール・ロジンスキーが指揮したヴァーグナーのディ・ヴァルキューレ第3幕。1945年5月15,18,22日の録音で、まず78回転盤8枚で発売された後、LP2枚でも発売(棟梁はLPの初版を持っている)。これがディ・ヴァルキューレ第3幕の初の商業録音で、既にワルターらがウィーンとベルリンで第1幕と第2幕を録音していたので、一貫性はまるでないもののこれでディ・ヴァルキューレ全曲が市販されたということになった。
演奏はかなり良い。ロジンスキの音楽は恐ろしくテンションが高く聞き応えがあるし、また1940年代にMETで活躍したヘレン・トローベルはこの頃が全盛期で、力強く朗々と歌い切るブリュンヒルデはなかなか素晴らしい。
しかし第二次世界大戦末期だったことから、このロジンスキーの指揮したディ・ヴァルキューレ第3幕の録音はあまり広まらなかった。CDは一度だけ、2001年にSONYから許可を得た RETROSPECTIVE RECORDINGS というレーベルが発売したことがあるが、SONY自らが発売したCDはこれまでなかった。
そんなわけで今回のSONYからの発売は朗報だった。

ところが、聞き出してすぐに違和感を抱いた。ヴァルキューレの騎行の冒頭、たしかにロジンスキの演奏なのだけれど、記憶にある演奏と何か違う…。
第3場になってそれはハッキリする。何箇所かギョッとするような大きなカットが入っており、演奏時間は50分強しかない(通常70分程度)。咳も聞こえるし、そして決定的なのが終演後の盛大な拍手…。
これはライヴ録音なのだ。つまり表示されているCOLUMBIA社の商業録音(当然スタジオセッション)ではない。
実はロジンスキはCOLUMBIA社への録音の半年後、1945年11月22、23、25日に、ニューヨークフィルハーモニックを指揮して、ヴァルキューレたちまでまったく同じ歌手でこの作品を上演している。うち11月25日は日曜日の午後の演奏で、この枠は1930年以来CBSによって放送されてきた。
つまり、このCDに収録されているのは、1945年5月15,18,22日の商業録音ではなく、1945年11月25日に放送されたライヴ録音なのである。カットが多いのは放送時間枠に収めるための措置だったのではないだろうか。
11月のライヴ録音は何度かCDになっており、古くはAS DISCから出ていたし、現在でもgala の GL100665、ロジンスキがフィレンツェで指揮したヴァーグナーのトリスタンとイゾルデのボーナスとして入手できる。
5月の商業録音と11月のライヴ録音は、演奏時間が10分以上も違うにもかかわらず、キャストが端役に至るまでまったく同じなのでしばしば混同されている。SONY CLASSICAL も音源を取り違えたのだろう。しかし制作者は、演奏時間が妙に短いことや拍手が含まれていることに何も疑問を抱かなかったのだろうか。
カットが多いのは困りものだが、演奏そのものはロジンスキは演奏会での方がより燃焼度が高く、歌手も演奏会の方がのびのび歌っている。図らずして貴重なライヴ録音が発掘された、蔵出し音源の掘り出し物になった。

ちなみに11月の演奏会は今からは考えられないような曲目だった。ニューヨークフィルハーモニックのデジタルアーカイヴで確認すると、全体はニーベルングの指環の抜粋で、ラインの黄金のヴァルハラ城への入場、ディ・ヴァルキューレ第3幕、休憩を挟んで、ジークフリート第2幕から森のささやき、神々の黄昏の幕切れ。つまりディ・ヴァルキューレ第3幕は前半に演奏されているのだ。普通だったらそこまででお腹いっぱいだろう。第3幕第3場だけでもよさそうなところなのに、第3幕全部上演したのは、もしかしたら半年前の録音が発売される直前に宣伝する意味もあったのだろうか。






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