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1865

MACBETH
Seconda versione
Paris, Théâtre-Lyrique Impérial, aprile 1865

初演:1865年4月21日、パリ、リリック劇場
台本:ピアーヴェの台本をアンドレア・マッフェイが改訂

 


作曲

(準備中)


初演

(準備中)


あらすじ

登場人物

ダンカン王、スコットランド王 黙役
マクベス(註)、ダンカン王の軍隊の将軍 バリトン
バンクォー、ダンカン王の軍隊の将軍 バス
マクベス夫人、マクベスの妻 ソプラノもしくはメッゾソプラノ
マクベス夫人の侍女 メッゾソプラノ
マクダフ、スコットランドの貴族、ファイフの領主 テノール
マルコム、ダンカン王の息子 テノール
フリーアンス、バンクォーの息子 黙役
マクベスの従者 バス
医師 バス
刺客 バス
伝令 バス
三人の霊 ソプラノ、バス

(註)劇中ではマクベット Macbetto と呼ばれるが、題名と役名はマクベスである。

 舞台はスコットランド、主としてマクベスの城。第4幕の冒頭は、スコットランドとイングランドの国境地帯。台本には特に時代の指示はないが、史実通り、11世紀中頃と理解されている。

第1幕
 森。マクベスとバンクォーが〔ダンカン王への反乱軍に対して〕勝利を収めて故郷に戻る途上、不気味な魔女の集団に出くわす。魔女たちは「グラームズの領主」とマクベスの今の地位を言い当て、さらに「コーダーの領主」、「スコットランドの王」と未来を予言する。一方バンクォーには「王たちの親になる」という予言を与え、魔女たちは消え去ってしまう。そこへダンカン王の使者たちがやって来て、前のコーダーの領主が処刑され、マクベスがその後任に選ばれたことを告げる。早速予言が実現したことに、二人は驚く。マクベスは、胸中に王座を狙う野心が目覚めたことを感じる。二人が去ると、魔女たちは、「いずれマクベスはさらにお告げを聞くことになるから、また集まろう」と先を読む。
 マクベスの城。マクベス夫人が夫からの手紙を読み、予言の成就のため、気弱な夫を鼓舞しようと決意する。従者が、ダンカン王が今夜この城に宿泊すると告げる。思わずほくそえむ夫人。マクベスが戻ると、夫人はマクベスに国王暗殺をけしかける。何も知らないダンカン王がやって来る。マクベスは慄きながらも暗殺を決行。血塗れの剣を持って王の寝室から戻ってくるが、激しく動揺している。夫人がマクベスの手から剣を取り、王の護衛の手に握らせる。明け方、王を起こす役目のマクダフが、惨殺されたダンカン王を発見、集まってきた人々は衝撃を受ける。

第2幕
 スコットランドの王となったマクベスだが、バンクォーが王たちの親になるという予言に心が休まらない。マクベスはバンクォーと彼の息子の暗殺を決意する。
 庭園。刺客たちがバンクォーを待ち伏せしている。息子を連れたバンクォーが不穏な気配を案じていると、刺客たちが襲い掛かって来る。バンクォーは息子をなんとか逃がすものの、自らは刺客の刃にかかってしまう。
 広間。祝宴が始まるところである。マクベス夫人が乾杯の音頭を取る。刺客の一人がマクベスに、バンクォー暗殺には成功したが息子は逃がした、と報告する。マクベスは白々しく、バンクォーがいないのは残念だ、と言いながら座に着こうとする。だが彼にしか見えないバンクォーの亡霊が現れ、マクベスは動転する。夫人が再び乾杯して場を取り繕うとするが、再び現れた亡霊にマクベスは激しく取り乱してしまう。人々はマクベスの悪事を見抜き、マクダフは亡命を決意する。

第3幕
 洞穴。魔女たちが大釜で煮汁を煮込んでいる。マクベスがやって来て助言を求めるので、魔女たちは霊を呼び出す。三人の霊が次々と現れ、「マクダフに用心しろ」、「女から生まれた者には傷つけられぬ」、「バーナムの森が向かって来るまでは無敵だ」と予言を与える。マクベスは喜びつつ、さらに助言を求める。すると大釜は消え、バンクォーと王の亡霊たちが行列をなして通り過ぎる。そこから、未来ではバンクォーの子孫たちが王になることを理解したマクベスは、気を失ってしまう。魔女たちは精霊たちを呼び出し、マクベスの周りで躍らせる。そこに夫を捜すマクベス夫人がやって来て、マクベスと共に、敵となる者どもの血を絶やそうと誓う。

第4幕
 スコットランドとイングランドの国境近くの荒地。スコットランドからの難民が、圧政に苦しむ祖国を嘆いている。〔亡命中に城に残した〕妻子を殺害されたマクダフが、子供たちを守れなかったことを悔やみ悲しんでいる。反乱軍を率いるダンカン王の息子マルコムは、〔イングランドからの援軍を得てマクベスに総攻撃をかけることにする。そして〕兵士たちに、バーナムの森から枝を切り取り、手に持って身を隠すよう命ずる。
 城。医師と侍女が、夜な夜な夢遊状態になるマクベス夫人の噂をしている。そこに呆然とした夫人が現れる。手についた血の染みが落とせないと嘆きながら、さらにダンカン王とバンクォーの暗殺をも告白して、再び呆然とした様子で去っていく。
 反乱の勃発に激怒するマクベスだが、既に不安を感じてもいる。彼は夫人が亡くなったという知らせにも関心を示さない。そして「バーナムの森が動いた」というまさかの報告に、マクベスは自らと兵士たちを奮い立たせ、出陣する。激しい戦いが続く。マクダフに追い詰められたマクベスは、「女から生まれた者には傷つけられぬ」という予言を明かすが、しかしマクダフは母親の腹を割いて出てきたのだった。全てを悟るマクベス。戦いは終わり、マクベスの死が告げられる。一同が新王マルコムを讃えて幕となる。



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